『ぬぎすてよ人の心の蛇の衣 井月』鎌倉二階堂瑞泉寺にて。

令和4年(2022)5月8日

『ぬぎすてよ人の心の蛇の衣 井月』

これを読んでドキリとしない人はいないでしょう。もしドキリとしないとしたら、それは・・・・・。

     

午後2時過ぎには、とても細かな雨が降るというより、あるという感じでした。

鎌倉二階堂の瑞泉寺さんへ行きました。

オオルリの美しい囀りが、高い木々のトンネルに響いて聞こえていました。長い石段を上がる途中、何度も足を止めてその声に聞き入りました。

陽ざしがある日でも木々に覆われて日が入ることが少ない参道です。静かでしっとりとした空気のお陰でとてもお地きます。子どもの頃から親しんでいる場所でもあります。

やっと上りついて、目の前の山門にかけられた今日の句が、この句でした。

まずは一回目は、ドキリとしました。そしてもう一度読んでみると、ほっとしました。そんな複雑な気持ちを混ぜ合わせて一つにしようとしているみたいに何度も読み返してました。

どのようなことから、今日の句として選ばれたのでしょうか・・・

山門が窓枠のようになり、新緑の庭を浮き上がらせて、一層美しく見え、山門の向こうは別の世界があります。

そういえば、尋ねるといつもかんじる不思議な感覚です。ありがたい感覚です。