鎌倉能舞台 狂言『成上がり』、能『箙』

令和4年(2022)5月3日

 

    

    

鎌倉は風がさわやかな一日になりました。

『県民のための能を知る会 鎌倉公演 朝の部10時始め』に伺いました。

演目は、狂言『成上がり』、能『箙』。

大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では、次の日曜日の場面にもなるようですが、『一の谷の合戦』で手柄を立てた梶原景時の息子である景季が『箙』の主人公です。『箙』というのは、矢を入れて腰のところで固定して背負うようにして使う武具のことということを初めて知りました。

一の谷の合戦で勝利をおさめたはずの景季が、幽霊となって、通りかかった僧に一層の供養を願いながら消えていく、という物語。

武士の誇らしさと悲しみをしみじみと感じながら物語の展開を見守りました。季節は2月で、梅の花が満開の景色を思い浮かべながらの演目です。

狂言は、太郎冠者とその主人のやり取りがひたすら面白くて、マスクの中で笑っていました。

中森寛太氏の公演が始まる前の解説、そして公演後の質疑応答は大変分かりやすく説明して下さるので、少し敷居が高く感じる能との距離が近くなります。

いつも大変勉強になり、感謝しております。

日常にはにけれど、こうした伝統文化に触れる機会が身近にあることを改めて感謝する時間となりました。こうした時間を過ごす機会は大切と思います。