令和6年度『鎌倉子ども能』発表会

令和7年(2025)3月16日

 

 

令和6年度『鎌倉子ども能』でした。鎌倉能舞台で、2部に分けられ、午後1時から4時まで。

毎年、拝見するようにしています。

演目は『土蜘蛛』。源頼光(らいこう)と土蜘蛛、古く日本書記の時代の話です。

鎌倉子ども能は、鎌倉市文化課主催で設立された当時小学校4年生だったお子さんが、今年4月に大学生になりますので、事業として8年間続いていることになります。そのお嬢さんは、今日は、会場のお手伝いをされていました。そのお嬢さんが当時伊豆の国市で行われていた『子ども能』に通っておられ、色々な理由から、鎌倉でこうした子ども能の稽古をして欲しい、という強い要望を持ってこられました。そこで、経過の末、鎌倉能舞台でこの事業をして頂くことになりましたが、その最初のところを少し関わっておりました。

しっかり続いてきたのは、鎌倉能舞台主宰 中森貫太氏並びに息子さんで能楽師の中森健之介氏のご尽力のおかげです。

子ども能は、半年にわたる厳しい稽古の成果を実際に本物の衣装をつけて、鎌倉能舞台で披露するのが本日です。約20名が、披露しました。

この事業の応募対象者は、小学校4年生から中学校3年生までです。その範囲であれば、毎年続けることもできます。

今日は、小学校6年生からはじめて中学校3年生までの4年間続けてきた知り合いのお嬢さんが、今日の舞台を最後に『鎌倉子ども能』を卒業しました。

「あ~毎週水曜日のお稽古がなくなってしまい、寂しいです~」とポツリとつぶやきました。

それ程にこの事業の楽しさと共に、若いころからこうして能という日本の文化に触れる価値を知るということは、なんと貴重なことか、とその呟きで改めて感じた次第です。

どちらのお嬢さんも、大学、あるいは高校、それぞれの進路は、聞けば、この事業に参加したことが切っ掛けと思われる方向へ決まったそうです。

出演されたお子さん全員、笛や太鼓。地謡にのり、物語を進め、緊張感が伝わりながらも、しっかり声をだして演じる姿がとても立派で、頼もしく拝見しました。

令和7年度の募集が、今年も4月から始まります!!