鎌倉市歯科医師連盟と教育福祉常任委員会議員との懇談会。
令和6年(2024)7月31日
7月最後の一日となりました。夕立がありました。おかげ様で、昼間の暑さから少し涼を得ることができます。
恒例の鎌倉市歯科医師連盟と教育福祉常任委員会との懇談会が開かれました。
鎌倉市内で歯科医を開業しており、歯科医師会に所属している理事長をはじめ役員の皆さんが集まり、歯科医師会としての課題を共有する会という理解です。
昨年に引き続き、副理事長による講演がありました。その内容も去年に引き続き、『歯周病検診受診率のために~20歳代の市民への啓発推進策~』というものでした。
昨年は、歯周病と全身疾患の関係性・歯周病と早産のメカニズムの関係性・早産予防の視点から健康教育の重要性・鎌倉市歯周病検診。妊産婦歯科検診の現状という内容でした。 今回は、歯周病が体内をむしばむ恐ろしい病である知識が一層深まりました。早産が引き起こす生まれてきた赤ちゃんに及ぼす影響も様々に医学的に考えられるということで、そうしたリスクによる医療負担の軽減のためにも、日頃の検診が必要ということでした。
国の骨太の方針2024と歯科の関わりは、『全身の健康と口腔に関する科学的根拠の活用と国民への適切な情報提供、生涯を通じた歯科検診(いわゆる国民皆歯科検診)にむけた具体的な取り組みの推進、オーラルフレイル対策・疾病の重症化予防につながる歯科専門職によるこうっく健康管理の充実・・・・・・とあることを上げて、歯科検診の重要性を講演の中で改めて示されました。さらに、厚生労働省は、2024年4月以降、健康増進法に基づく自治体の歯周疾患検診の対象年齢を拡大し、20歳と30歳を追加する方針、ということです。
こうしたことを受けて、鎌倉市の歯周病検診・妊産婦歯科検診の現状は、歯周病検診受診率は、1.5%。一方妊産婦歯科検診受診率は、30%。
歯周病検診は、500円の自己負担があり、妊産婦歯科検診の受診料は、自己負担なし、ということで、この違いが受診率に影響があるのではないか、ということでした。無償化を進めるとよいという考えを示されました。
令和5年1月1日現在の鎌倉市の20歳の人口は、1,478。24歳は、1,302。28歳は1,339。受診率10パーセントにして、鎌倉市の負担額は20万円、という計算がされています。
受診率を上げるためには、成人式や市内の大学の学園祭の場、市内企業入社式、啓発動画の作成と配信などの案もありました。
歯科医師会のメンバーのお一人のお話では、ある高校の検診を担当している中で、歯肉炎になっている生徒の数の多さに驚くということでした。歯肉炎が悪化すると歯周病になる率が高い訳です。
やはり、子どもの頃から歯への関心をもっともつ日頃の習慣、教育が必要ということだと思いました。
時代とともに歯に対する意識が薄れてきているのか、食生活の変化が影響しているのかわかりませんが。。。